ATON JOURNAL VOL.4 | URUSHI

2020.10.16

今秋冬コレクションに向け、キャンバスに施すコーティングを模索していた際に、とあるギャラリーにて川勝英十津氏の白漆の器と出会いました。その色や質感に見惚れ、ATONの白漆のフィールドジャケット誕生のきっかけとなりました。後に京都の川勝氏の工房を訪れ、ものづくりに向ける想いに多くの共通点があると実感しました。この唯一無二の漆器を皆様にご紹介できることを嬉しく思います。




白漆器 | SHIRO-URUSHI
『白漆展』では、川勝英十津氏の白漆器の作品を展示し、販売もいたします。通常の白漆器の作品に加えて、ATON別注の白漆器も販売いたします。(全12型)


川勝 英十津
1941年、愛知県豊橋市に生まれる。京都市美術大学で西洋画科を専攻し、画家を目指す。後にイラストレーターやコピーライター、室内装飾など、20種類余の職業を経た後、音羽工房の番浦史郎氏より「物造り」の薫陶を受ける。石川県山中町にて木工轆轤を学び、岩手県渋民村で木の知識を吸収。1985年から京都の洛北花背に工房を設け、木取りから上塗りまでの全行程を自らの手で行い、「軽漆塗木器」という桐を使用した軽い漆塗りの作品を造っている。 




SUVIN GARMENT DYE | HOODIE / PULLOVER SWEATSHIRT_SHIRO-URUSHI
ATONの定番アイテム、SUVIN GAMENT DYE | HOODIE / PULLOVER SWEATSHIRT。『白漆展』では、左胸のAマークを白漆でプリントした別注品を販売いたします。 ※ ATON ONLINE 10月23日(金)12:00 - 販売開始



白漆展 ATON × SHIRO-URUSHI
10月23日(金)- 11月1日(日)11 :00 - 19:00 月曜定休
ATON AOYAMA 
東京都港区北青山3-6-27
TEL.03-6427-6335






URUSHI
今回は「白漆」をご紹介します。
漆器の色といえば、黒色と朱色が一般的に知られていますが、他の色があることはあまり知られていません。漆(※①)は本来、樹液なので原液は透き通った茶色をしています。
その茶色の漆の原液に、朱色や黒色など顔料を練り合わせて様々な色が出来るのですが、真っ白な漆だけはできない、どうしても少し茶色見を帯びています。
そのキャメル色を薄くしたような色合いは、柔らかで優美な質感があり、2020FWATONのシーズンカラーの『世界の樹木』の色合いと相性が良い『ウォームホワイト』です。

漆が日本で祭祀の時の道具や器として使われ始めたのは縄文時代からと言われていますが、白漆の歴史は浅く、その歴史は大正時代に開発されてからだと言われています。
当時は黒と朱のみだった漆の世界に白粉と漆を練り合わせた白漆ができ、歴史的な出来事だったそうです。

白漆の魅力は「白漆の色が変化すること」です。白漆は時間が経つにつれ、より白く変化していきます。漆と色粉を混ぜた白漆の上塗り直後(完成直後)は、透きのある茶色い漆の色が勝っていて、どちらかというと茶色が濃く表れています。時間が経つにつれてゆっくりと白くなっていき、漆の色が落ち着いてくるといった感じで『ウォームホワイト』に変化していきます(※②)。尚、黒や朱色の漆も同じような現象がおきているのですが、白に比べると目立ちにくいということです。このような変化が見られるのは自然の塗料の特徴ともいえます。




MATERIAL | URUSHI
漆器の白漆からインスピレーションを得て、群馬県で加工された素材。コーティング材に漆を練り込み、効能である抗菌防臭機能を持ち、色は漆本来のウォームホワイト(白漆色)が特徴のATONオリジナル素材です。

ITEM | FIELD COAT
狩りなどに使用されるフィールドコートをベースに、細部のディテールは残しながら、ATONオリジナル素材を使用しアップデートしました。寒さ対策の為の衿、袖口、ポケット袋布に使用されるウールは、フランネルを贅沢に使い、カジュアルなアイテムを品よく仕上げました。

ITEM | N BAG S / M / L
毎シーズン、イメージ素材を使用し作成している簡単な四角形を2枚縫い合わせた形状の袋バッグ。大容量で、内ポケットもついており、荷物の持ち運びにも便利です。アクセントにATONオリジナルのヌメ革のブランドネームが内側に付いています。



※① 漆(ウルシ)とは、秋には葉が真っ赤に色付く落葉高木で、その木の樹液(漆、うるし)は塗料や接着剤として日本古来より活用されてきました。漆は素材の腐朽を防ぎ、酸やアルカリにも強いため、木製品などを長持ちさせる優れた生活資材として親しまれ、また塗りあがった肌の美しさから、世界でも人気の美術工芸としても有名で、日本各地で漆が使われています。

※② 店頭では白漆の塗りたてのキャメル色から『ウォームホワイト』までの経年変化がわかる白漆器の3タイプカラーサンプルをご覧になれます。また色の変化は白漆器のみで、洋服の漆コーティングでは色変化はしません。